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No.3 東京・北区「すいれん」オーナー 國吉里絵さん
國吉里絵さん
英国 IFA 認定アロマテラピスト、アロマフランス認定クレイテラピスト。調香、ジュエリー制作経験を経てアロマテラピストに。整形外科や数箇所のサロン勤務ののち、 2006 年 6 月に東京・赤羽にて個人サロン「すいれん」をオープン。
―この世界に入ったきっかけは?―
すいれん

昔から香りの物が好きで、20歳のころに調香のスクールに通いだしたことがきっかけです。調香 スクールでの基礎講座の最後の2回が、ラベンダー他の精油についての勉強でした。

初めて天然の精油を嗅ぎ、天然のもの一種類だけのほうが合成の香りよりずっと奥深いことに気づき、勉強したいと思いました。同時に、アロマテラピストという仕事があることも知りましたが、しばらくの間は仕事にしようとは思っていませんでした。

スクールを出た後、ジュエリーの専門学校に入学しました。 25 歳の頃です。ところが進路で悩んでいた際にジュエリーを一生の仕事にするのは違うと感じ、そんな時出会ったのが、シンインテグレーションというボディワークでした。身体に働きかけることによって筋肉にたまった感情やトラウマ、ブロックを解放するというワークであることは、本を読んで知っていました。

実際にセッションを受けてみると、私の気持ちや身体がとても解放されたのを感じたんです。オイルを使ったボディワーク、そして香りであるアロマテラピーが自分の中で結びつき、私は香りを使ってボディワークをしたいのだと、このとき気づきました。

―勉強を始めてからお仕事にするまで―

ボディーワーカーになろうと決心してすぐにスクールに入学しました。けれども、ここで学べる技術に限りがあったので、もっときっちり学ばなくてはと思い、 29 歳の時に LSA (ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー・ジャパン)に入学しました。

働きながらだったので、それなりに勉強や課題、練習の時間を作るのが大変でしたが、ずっと LSA で学びたいと願っていましたので、楽しいことの方が多かったと思います。アロマテラピーの知識はもちろん、セラピストとしての心構えや今の自分のベースになることを大切に育めた場所だったと思います。

―お仕事を始めて感じたこと―

卒業後半年して、初心者でも受け入れてくれるサロンを見つけました。ここは夜勤が多くなってしまったため 3 カ月で辞めましたが、良い意味でのプライドが崩れた場所でした。というのは、私はスクール卒業生でしたが、たたき上げのスタッフの方が技術も集客も優れていたのを目の当たりにしたからです。

「学校を出ただけではダメなんだ」と思い知らされました。 その後、観光客相手で足裏中心のサロン、整形外科、アロマテラピーサロンの掛け持ちを、合計 5 年間ほど続けました。 3 カ所でとにかく修行、沢山の方の体に触れてがむしゃらに手を作ろうと頑張りました。

観光客相手のサロンでは、短い時間でどれだけ結果を出せるか、整形外科はそれこそ痛みを抱えた患者さん中心でしたので、痛みの緩和や老人の方と接することが勉強になり、アロマテラピーサロンではフェイシャルを習い、ロングコースでのクライアントさんとの付き合いなどを勉強しました。長時間じっくりクライアントと向き合うことができたサロンワークは、今のベースになっています。 3 つの現場で働いたこと全てが統合され、今の私と【すいれん】があると思います。

―個人サロンを始めて―

自宅を建て直すにあたり、半年ほど両親のマンションの一室でプレオープンとしてサロンを始めました。掛け持ちを続けながらでしたので、月に 7 〜 8 日。その後引越しなどもあり数カ月ほどブランクがありましたが、念願の自宅サロンを 2006 年 6 月にオープンすることになりました。

しかし、夫の仕事の関係から丸一日できるのが月に 10 日ほど。夕方以降可能という日も、月に数日。「猫も飼っているし、これでは無理だ。いっそ辞めてしまおうか」と何度も思いました。家族との暮らしの中で、どのように自分の仕事を確立させるか、自宅サロンを成功させる上での大きなテーマとなったのです。幾度となく夫と話し合い、やはりサロンをやりたい気持ちは強いので、「今できることをやっていこう!」と決めました。

掛け持ちの仕事も徐々に減らしていき、 2007 年 4 月からは、月に 20 日以上朝から晩までオープンすることができる環境になり、今に至っています。

どのサロンでも共通の課題として、集客の問題があります。私のところは看板を出していませんが、ブログを通じて足を運んでくださる方が多く、大変嬉しく感じています。ブログの影響力を感じるのは、以前から読んでくださっていた方が遠方からお見えになること。

月に 1 人は、北海道や九州などからお越しいただきます。年代層としては、 20 代後半〜 30 代後半。アロマテラピーのほかにヒーリングメニュー、クレイテラピーのメニューがあるせいか、セラピストやヒーラーのクライアントさんが多いのが、【すいれん】の特徴です。

―セルフケアとこれからの方向性―
すいれん

手で触れることを職業にするうえで最も気をつけなくてはいけないことは、セルフケアです。ボディワークなので当然のことですが、クライアントの体から感情が伝わってくるように、セラピストの手からもクライアントさんへと感情の交流があるのです。

ですから、自分自身がいつでもニュートラルでいなければいけません。特に自宅サロンは家事と仕事の切れ目が作りにくく、お休みの日でもついつい仕事してしまいがち。休みの日はきちんと休むこと、最近はセルフヒーリングに加え、テルミー温熱療法に通っています。

今後はクレイの良さをもっと伝えていくことと同時に、クレイと和のハーブを組み合わせた研究をしたいと思っています。

日本にも素晴らしいハーブが沢山ありますし、クレイとハーブの相性はとても良いのです。また、私自身としてはどんどんヒーリングの要素が強くなっていますが、“手で体に触れる”ことを全ての基本として捉えています。
きっちりお話を伺った上でクライアントさんと向き合う時間を大切にしながら、今後も【すいれん】で皆様と触れ合うことを楽しみしています。

お越しくださるのはクライアントさんではありますが、“一人の人間”としてお迎えした上でおくつろぎいただけるのがいいと、最近心から思えるようになってきました。
これからも、アロマテラピートリートメントという体へのタッチを通じて、クライアントに「美しい、あなたはここにいますよ」と伝えていければ幸せです。
泥の中から美しいすいれんの花が開くように、全ての人の中にある美しさが花開くのを信じて、セッションする日々を送れますように、と願っています。