

香水は、「シャネルのNo.5しかつけないわ」なんて言っているあなたはもう古い?
今、NYの香水業界で大ブレイクしているのは「セレブリティ・ブランド香水」だ。「ジェニファー・ロペス」の「Glow」や「LIVE」、「ブリトニー・スピアーズ」の「Curious」 、NYデザイナー「キモラリー・シモンズ」の「Goddess」、さらには、超話題のセレブ「サラジェシカ・パーカー」の「Lovely」、「オルセン姉妹=メアリーケイト&アッシュレー」の「Cologne」、そして、ドナルド・トランプの「 The Fragrance」まで、メディアを騒がせる「話題のセレブリティ」のブランド香水が、飛ぶように売れている。
同時多発テロ以来停滞していた米国の香水市場(昨年2%増を記録し、現在の市場規模は約28億ドル) だが、セレブ・ブランドは、ここ数年で急成長を遂げている。売上トップ100の香水のうち31%がセレブ関連ブランドであるというから驚きだ。
例えば、ポップスター、女優、さらにファッションデザイナーとして独自のアパレル・ブランドも持つジェニファー・ロペス。彼女は、ここ3年間で3つの香水を導入したが、4つ目の最新アイテム「Live」は、NYのメガデパート「メーシーズ」などの香水売場カウンターの売れ筋商品となっており、シャネルのような高級香水と肩を並べて販売されている。ジェニファーの香水は、40〜55ドルだが、これまでの売上総額は約2億5千万ドルと見積もられている。また、ブリトニー・スピアーズの「Curious」も、わずか4カ月で3600万ドルの売り上げを記録した。
従来、香水は、導入から、プロダクト・アイデンティティの確立、ブランド定着、収益確保までに、長期間を要するのが通常であった。しかし、セレブリティの場合は、すでにメディアを通じて全米にポジティブなイメージが醸成されており、ファンも存在する。よって、香水メーカーは、商品のブランドイメージ作りに時間やコスト(宣伝費など)をかける必要がないのがメリットらしい。また、セレブのスタイリッシュなイメージが商品に反映されるため、持ち歩きに便利なお洒落なボトルデザインやファッション性の高いパッケージングなども、購買意欲を刺激している。さらに、セレブはいつの時代も存在するため、永遠に更新される、という側面も見逃せない。
一方で、セレブ香水のヘビーユーザーは、すぐに目移りする16〜28歳のヤング層が中心となっているた め、一時的なブーム」という見方もある。だからこそ、セレブ香水からの派生商品を次々と市場に出していくことも大切だと言われている。例えば、ブリトニーの香水を扱う エリザベス・アーデンは、香水からの派生商品として、片端が口紅、反対端がローラーボール香水になっている一人二役の機能派アイテム(25ドル)を発売。このアイテムは、在庫が追いつかないほど、売れているという。
セレブ香水の利用者は女性だけではない。俳優「アラン・カミング」の男性用コロン「Cumming the Fragrance」も大ヒット中で、今年の売上げは100万ドルを見込んでおり、香水に続いて、男性用ボディーローションやソープまで導入する予定だ。 近々、マドンナ香水が出現するというウワサもあるらしい。 やはりセレブは偉大だ。セレブの名前だけで売れているのか、本当に香りが魅力的なのか、という評価はさておき、このセレブ香水ブーム、しばらくは続きそうだ。

※データは、「NPD Group の一部門NPD Beauty」 より
(文/吉藤美智子, michiko@japaneedsny.com )

