

まず最初に、NY州で「マッサージセラピスト」として合法的に仕事をするには、NY州認定のライセンスの取得が義務付けられている。ライセンス取得には、教育機関で一連のカリキュラムを修了し、年2回実施される州認定の試験にパスする必要があり、マッサージセラピスト養成学校に通うことが、NYでプロと活躍するための第一ステップとなってくる。
NY市で最も由緒あるマッサージセラピスト養成学校といえば、1916年に開校されたNY市最大の「スエディッシュ・インスティテュート」だ。現在、マッサージセラピーと鍼師のNY州ライセンス取得を目指す学生が600名以上在籍。新旧の東洋と西洋のマッサージ療法や解剖生物学、さらに、NY市内の病院、ホスピス、癌ケアセンターといった現場でのインターンシップを含む、高質で包括的な教育を提供している。
同校卒業生のNY州ライセンス取得試験合格率は約90%。マッサージセラピスト学科の卒業生は「A.O.S. (Associate in Occupational Studies)」、鍼師学科の卒業生は「BPS/MS (Bachelor of Professional Studies/Master of Science)」の学位が取得できる。
同校は留学生の受け入れにも積極的だ。入学が許可された学生には、合法的に米国に滞在できる「F1ビザ(学生ビザ)」申請に必要な書類I-20を発行している。一方で、入学には面接や筆記試験、語学力やコミュニケーション力も求められており、事前準備もかかせない。
さらに、日本人がNYでマッサージセラピストとして活躍する上で大きな障壁となるのが、同ライセンス取得に米国市民権あるいは永住権(グリーンカード)保持が義務付けられている点だ。これら権利の取得は容易ではなく、様々な条件や長期間のプロセスが必要となる。
しかし、他民族の集結するNYの学校で本格的に勉強し、学位を取得するだけでも、人生、さらに国際セラピストとしてのキャリアステップにおいて大きなアドバンテージになることは間違いなさそうだ。
詳細は同校ウェブサイト
(http://www.swedishinstitute.org )、また下記のコース内容
や入学資格を参考にしてほしい。
「スエディッシュ・インスティテュート」の
マッサージセラピスト・コース内容(フルタイム)
| ・オリエンテーション | ・スエディッシュマッサージ1 |
| ・解剖学と生理学1 | ・東洋療法と理論への入門 |
| ・筋学と運動学 | ・専門能力開発と論理学1 |
| ・触診法 | |
| ・解剖学と生理学1 | ・指圧1 |
| ・神経学 | ・クリニカルインターンシップ1 |
| ・スエディッシュマッサージ2 | ・専門能力開発と論理学2 |
| ・評価とトリートメントのツール | ・オフサイトインターンシップ1 |
| ・マッサージセラピストのため の病理学1 |
・指圧2と東洋療法評価 |
| ・マッサージセラピストのため の病理学2 |
・クリニカルインターンシップ2 |
| ・解剖学と生理学の 応用トピック |
・専門能力開発と論理学3 |
| ・軟組織状態の評価 | ・オフサイトインターンシップ2 |
| ・高度な西洋技術とその臨床応用 | |
| ・クリニカル戦略(東洋と西洋) | ・オフサイトインターンシップ3 |
| ・クリニカルインターンシップ3 (CPRと応急処置法を含む) |
・補足テクニックと選択科目 |
| ・専門能力開発と倫理学4 | |
●卒業に必要な単位:61.5単位
●受講形態と卒業までにかかる期間:
フルタイム(週5クラスで20時間、約16カ月で卒業)
パートタイム(週2〜3クラスで8〜12時間、約32カ月で卒業)
●学費:約16,913ドル(1単位275ドル)
マッサージテーブル、本と教材、ユニフォーム代などは別途(約2,000ドル)
●クラス規模:実技は1クラス約20人、講義は1クラス約40人
●施設:一般公開されているクリニック(診療所)や鍼センターを学校内に運営
(注)鍼師コースは学費、カリキュラム、期間などすべて異なります。
・18歳以上であること
・高校の成績証明書(英文)
・大学在籍、卒業の場合は、大学の成績証明書(英文)
・米国市民権、米国永住権、あるいは学生ビザ
・出願料50ドル(返金不可)
・パスポートサイズ写真1枚
・入学願書(作文(要タイプ)と願書に明記されている6つの質問への回答(一つの質問に対して一段落)を含む)
・志願者の評価表(入学願書に含まれる評価表を、志願者の学習能力やマッサージセラピストとしての将来性を証言できる人に記入してもらう。対象はライセンスを持つヘルスケアのプロ、教師、雇用者、上司など志願者を1年以上知っている人で、家族や親類は対象外)
・予防接種の証明書(はしか、おたふく風邪、風疹)
・個人面接(約30分)
・面接時の入学筆記試験(約30分)
・健康でモラルのある人
これに加えて海外からの留学生には下記のものも必要となる。
・英文銀行残高証明書(学費、教材費、生活費を含めた支払能力を証明できるもの)
・英語能力照明(TOEFLのスコア:コンピューターバージョンで200点)。但し、英語で教える大学で24単位以上を持つ場合には、TOEFLは免除される。
(文/吉藤美智子, michiko@japaneedsny.com )



